ROCKの死後硬直

音楽、特にロックなやつ。テキトーに書いてます。

【Album】Fear, and Loathing in Las Vegas / New Sunrise【全曲レビュー】

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Fear, and Loathing in Las Vegas / New Sunrise】

1.Return to Zero
2.Before I Fail
3.Power of Life and Death
4.LLLD
5.To Catch the Right Way
6.Interlude
7.SHINE
8.Set Your Goal
9.Accept Each Other’s Sense of Values
10.Fight Against the Limit
11.The Sun Also Rises

  

 

以前書いたなんちゃらラスベガスの二年ぶり、5枚目のフルアルバム、New Sunrise。

期待と不安を抱えつつリリースされたアルバムを一曲一曲、感想を書いていきます。MAX星5つで星も付けていきます。

 

まず最初に記事のタイトル長すぎるので、なんちゃらラスベガスに正式に名前を変更して頂きたいと思いました。初めて見た人、どっちがアーティスト名か分からないし。

 

メンバー↓

So(クリーンボーカル)
Minami(スクリームボーカル・キーボード)
Sxun(ギター・クリーンボーカル)
Taiki(ギター・太い声ボーカル)
Kei(ベース・アニメ声ボーカル)
Tomonori(ドラム)

 

Return to Zero

youtu.be

 

 タイトル通り0に戻る、原点回帰と言っていい曲。

初期の名曲Love at First Sightを思わせるような、ゆったりとしたイントロ。四つ打ちのドラムが徐々にテンションを上げる感じはまさしく「アルバム始まるよ!」という感じ。

ユーロビートよろしくな印象的なメロディは意外と新しい感じで気持ちいい。

サビではラスベガスあるあるの「Ah~ah」の 連発。後半のSxunとSoの掛け合いも良い感じ。パラパラ前のTaikiのシャウトが今後、どう使われるのか気になる所。

全体的にまとまった印象で、アルバム一曲目にふさわしいクオリティ。

 

★★★★★

 

 

Before I Fail

 従来の、と言ったら語弊があるが、4thアルバム以前のラスベガスに最も近い曲だと思う。特にシングルのカップリングっぽい。

シンセ抑え目の割とストレートなスクリーモサウンド。と思いきや、バキバキのシンセから、TaikiとMinamiの掛け合い、Minamiの得意技ラップ風早口スクリームでまくし立てる。

完成度が高く、アルバム中で一番ロックしてるかなと。ドラムがかっこよすぎて憎い。

 

 ★★★★★

 

 

Power of Life and Death

スタートからやかましいんじゃボケ、と毎回思うminamiのスクリームから始まる全編スクリームで展開される曲。クリーンボーカルなしの曲は2ndアルバムのCrossover以降初めて。

Crossoverはいかにも攻撃的な曲だったが、この曲は全てスクリームなのにもかかわらず、全体的にダンサブルな印象。
最初から最後までアクセル全開で、一息つかせる間も無く駆け抜ける。ずっとサスペンス映画のような緊張感があるので、聴くと疲れます。
打ち込み主体で、とにかく音の数が多く、まさに音の暴力といったところ。ヴァイオレンスサスペンスミュージック。聴き終える頃には痣だらけ。
要所要所のピアノがかっこよく、聴くたびに発見があります。ライブで盛り上がりそうな曲。

 

 

★★★★☆

 

 

LLLD

youtu.be

リビングリビングリビングダイニングじゃないよ。そんな豪邸の歌ではない。

11曲の中で最も勝負した曲だと思う。

まさかのヒップホップ。Minamiがラップを!と思ったのはラスベガスを知っている人間全員が思ったことだろう。

ヒップホップのゆったりと乗せる感じが新しい。後半、それまでの過程を全て吹っ飛ばして凶悪になるところはさすが。そして、何事もなかったように元に戻るのもステキ。

何度でも聞いていられます。アルバムで一番好きかも。ライブの定番曲になるのではないでしょうか。

 

★★★★★

 

 

To Catch the Right Way

バラード枠。超エモい。

アルバムで一番Soの歌にフィーチャーした曲。ピアノやヴァイオリンのストリングスが新鮮で心地いい。ギターもうまい具合に曲の世界観を構築して、Soの歌を支える。ドラムの存在感が凄くて、かっこいいフレーズが沢山あった。

アルバムの癒しですね。夕焼け空のイメージが浮かび上がる「良い曲」。

 

★★★★☆

 

 

Interlude

インスト。ラスベガスのインストはいつも素敵なんだけど、これは凄い。

恒例の8bitサウンドで展開。音の一つ一つがファミコン。最初の方の「ザザッザクッ」的なノイズみたいな音がファミコンらしさ全開。

何かのゲームに使われていたとしてもおかしくない。僕はなんとなくロックマンの感じがしたんですが、どうでしょう。

そして、ボス戦も終盤か、という所でいきなりピアノソロに変わり、その後ノリノリのトランス8bitに戻る。

Minamiの作曲センスに脱帽です。このアルバムで一番いいメロですわこれ。

で、アウトロはインストあるあるの次の曲に繋げているやつ。 

 

★★★★★

 

 

SHINE

youtu.be

シングル。サムネが特撮みたいやんけ。

ライブ映えしそうな曲。テンションをブチ上げるTaiki、Minamiパートから、シンセのクサメロ。終始ミディアムテンポで進行し、サビも全員でシンガロングできるよう低めのキーで歌われている為、非常に聴きやすい印象。でも、インパクトという点はやや弱いかも。

後半のピコピコや、Sxunのボーカルが結構良かった。インパクトは弱いけど、スルメ曲です。

「ソッソッソッソイ!」

 

★★★★☆

 

 

Set Your Goal

爽やか。帰宅部の糞野郎が聴く音楽というより、サッカー部の爽やか君が聴きていそう。可愛いシンセをバックにMinamiのちょっと面白いスクリームが聴けます。

後半のSoとMinamiとSxunのボーカルが聴きどころかな。

あと、絶対この曲順は正しくない。4曲目くらいのはず。後半に入れる曲ではない。

 

★★★☆☆

 

 

Accept Each Other’s Sense of Values

タイトルなげーよ。変態かよ。

ラスベガスの真骨頂。カオスにカオスを掛けたような楽曲。

メタルコアっぽい入りから極悪なブレイクダウン、めちゃくちゃなシンセが鳴り、初音ミクばりのアニメ声のボーカルが歌う。正体はBa.Kei。

そしてTaikiの遠吠えが入ったかと思えば、美しいピアノが入り、曲も終わりかなと思えば、SoとKeiの掛け合いが入る。カオス。

まさにジェットコースターのような音楽。一度体感してほしい。この曲、ええじゃないか。

 

★★★★☆

 

 

Fight Against the Limit

スタートのギターのステレオ感がいいね! その後のサイレンみたいな音も曲の期待値を上げる。

印象的なギターリフとシンセが気持ちいい。構成のバランスが良い感じで、サビも分かりやすく、乗りやすい。Sxunがメインボーカルかよって感じで曲の良い部分を歌うのが面白い。

バランスが良く、ダンサブルな聴きやすい曲。

 

★★★★☆

 

 

The Sun Also Rises

 

youtu.be

ついにラスト。

タイトル通り、夜が明けて日が昇る、そんな印象を受ける。ピアノが曲の世界観を広げ、Minamiは相変わらずやりたい放題だが、Soは優しく歌い上げる。

オートチューンを通しているのにもかかわらず、歌っている表情が分かるようなボーカル。特にキーの低いところはエモくて好き。

途中の雰囲気ぶち壊しの転調もラスベガスならでは。頭がおかしいとしか言えない。

そしてラストのこれまで積み上げた、壮大で感動的なイメージをひっくり返して台無しにするMinamiの絶叫。アルバムの最後をあれで締めるのは変態。ド変態だ。

 

★★★★★

 

 

おわり

 

星付ける意味ある?という疑問はいったん置いといて。

 

全曲、ハイクオリティ。文句なしに良いアルバムだと思う。

ただ、このアルバムだけじゃ無いんだけど、ラスベガスの曲って最低5回くらい聴かないと理解できない。スルメとはまた違った意味の、奥深さ。めっちゃ手が込んでるフレンチ的な? 美味いことはなんとなく分かるけど何が美味いかは分からない。

だから、一回聴いてダメな人も、何度か聴けば印象が変わるかもしれません。

 

このアルバムは結構キャッチ―な曲が多く、ラスベガスのアルバムの中でも聴きやすい部類に入るので、みんな聴いておくれよー。

 

それでは~。