ROCKの死後硬直

音楽、特にロックなやつ。テキトーに書いてます。

【Song】9mm Parabellum Bullet / ガラスの街のアリス【レビュー】

 

 

youtu.be

 

2000年代を代表するバンド、9mm Parabellum Bullet。邦ロック好きの20代で9mm聴いてこなかった奴はいない。そう断言できるくらい偉大なバンドだと思う。

今回は、半年くらい前に発売された7枚目のアルバムからガラスの街のアリスのレビューを少し。

 

 

9mmらしさ

 

 

9㎜の特徴、一つはリードギター。滝善充。

主役は俺だ、と言わんばかりに弾きまくる。ライブでは暴れまくりの弾きまくりである。その楽しそうなパフォーマンスから、ギターの妖精と言われている。

とにかく攻撃的で印象的で特徴的なギターサウンドが9㎜の最大の魅力であり、武器だ。

そして、それを支えるベースとドラムもしっかりとした土台を作っている。ギターがむちゃくちゃできるのは、特にドラムの力が大きい。

滝は現在、病気で療養中。ギターは弾けるが、長時間弾くのが難しいらしい。

 

もうひとつ特徴は、Vo.菅原の歌声だ。

声質が悪い、歌が下手、などと盛大にディスられているが、9mmに於いて彼の歌声は代えの効かないものであろう。

僕の提唱する説「ロックバンド、ダサかっこいいくらいが一番かっこいい説」を体現するのが彼の垢ぬけない、間の抜けた歌声。

サウンドも少しダサいが、それを加速させ、かっこいい所まで引き上げることが出来るのが菅原だ。ダサいは褒め言葉なのだ。

 

なのでグーグルさん、9㎜ ボーカル で調べる時の検索候補の一番上に「下手」は出さないで上げてください。下手じゃないんです、ダサいだけなんです。

 

ガラスの街のアリスも9mmらしさ全開の一曲だ。

 

f:id:s-s-falilv:20171109201655p:plain

 ギターの妖精こと、滝善充。


 

変わらないかっこよさ

 

 

さて本題、ガラスの街のアリスのレビューだが、この曲は皆が思う9㎜の曲、に近いと思う。

激しくも繊細で、キャッチーで、どこか歌謡曲の匂いを感じる、そんなイメージに近い。

 

曲初めから「あ、これ9㎜だ」とわかるようなドラムとギター。で、イントロで「あ、これ、間違いなく9㎜だ」となるギターソロ。ここで一気に曲の世界に引きずり込まれる。

間違いなくヘビィなサウンドなんだけど、激しさだけじゃなく、哀愁を孕んでいるメロはさすが9㎜といったところ。

 

印象的なイントロから、落ち着いてAメロへ。Vo.菅原の艶っぽい歌が心地いい。

Bメロはドラムが気持ち良すぎる。サビの期待感をこれでもかというくらいに高める。

そして、叙情的なサビ。歌メロが完全に歌謡曲。裏声が曲の寂しさを強調し、そしてまたギターソロへ。このソロだけで1時間聴いていられる。

 

この曲は特にBメロとサビの展開が9㎜らしさがあると思う。歌とギターの調和。曲のどこの部分を聴いても9㎜と分かるのは本当にすごい。

 

僕が一番好きなところはアウトロのギターの入り。ロック聴く人であそこ嫌いな人いないでしょ絶対。

9㎜好きな奴は絶対好きな曲、ガラスの街のアリス。聴いてみて。

 

 

終わり

 

 

この曲の収録されている、BABELのレビューもいつかしたいと思います。

滝はゆっくり休んで、早くライブをしてください。

 

それでは。

 

 

 

圧倒的表現力で魅せる、歌詞が良いバンド5選

 

 

 

歌詞なんてものは、音と一緒に聴いてこそ歌詞だ。とは言っても、その表現の素晴らしさから、詩単体で見ても素晴らしい歌詞もある。

今回はそんな、聴かずとも見るだけで素晴らしさが分かる歌詞を紹介します。だから、動画は乗っけません。 気になった方は自分で検索してくれ。

 

たった数行で魅せる歌詞。音楽と離れても魅力的な詞をいくつか、どうぞ。

 

 

Mr.children / 終わりなき旅

 

いきなりミスチル出しちゃった。てへぺろ

歌詞が良いバンドといったらやはりミスチル様ですよ。良い歌詞がありすぎて困ったんだけど、今回は終わりなき旅のこの一節。

 

難しく考え出すと 結局全てが嫌になって
そっとそっと 逃げ出したくなるけど
高ければ高い壁の方が 登った時気持ちいいもんな
まだ限界だなんて認めちゃいないさ

 

≪終わりなき旅≫

 

シンプルでストレートな言葉。当たり前とも思える言葉だが、生きる上で重要な事ではないだろうか。

スポーツや音楽など、何かをひたすら追い続けている人が聴くとグッとくると思う。

この詩のように、挫けそうな時、まだやれるまだやれると言える奴が何かを成し遂げられるんでしょうね。

青臭いけど、心に染みる歌詞。さすがです。

 

 

THE BACK HORN / 幾千光年の孤独

 

売れてんのか、人気があるのか、なんなのか。な、立ち位置に居るバンド。今年で結成20周年だそうな。

ガンダムの主題歌とか歌っていたから、ちょっと知っているよという人もいるはず。

歌詞としては割とストレート。叙情的なものもあるが。しかし、今回のは難解で読解できずに後悔だYO。

 

天国に空席はない 鳥獣戯画の宴は続く

人類が平等だとか 愛してるとか やらせろよあばずれ
凍てつく真夏日に 襟を立て歩いてく
背中に焼け付いた十字架
幾千光年の憂鬱が降り注ぐ
ビルの底 顔のないキリストが泣いてる

 

≪幾千光年の孤独≫

 

この曲は、メジャー一枚目のアルバム『人間プログラム』の一曲目。尖り過ぎである。

どこにアルバム開始数十秒で、やらせろよあばずれと歌うやつがいるのだろうか。

生きていくことへの、言い表しにくい感覚。世の中は不平等であるという鬱憤や、どうすることもできない無力さ。きっとそういう感情の歌。

 

 

藍坊主 / 星のすみか

 

この間別の曲のレビューをした藍坊主。

この曲は表現も凄いけど、発想が異常です。

 

誰もいない、遠い過去に、星たちは砕け、欠片が結ばれ、地球になって、
物質から、なんでなのか、命を創った、僕たちの血は、星屑の液体。

 

≪星のすみか≫

 

どうだろうか。すさまじい表現。

体に流れる血をここまで美しく表現した歌詞があるだろうか。いったいどんな頭をしていれば、血液を星屑の液体と表せるのだろう。ロマンチックというより、もはや恐れすら感じる。

そして、読点が多いのは藍坊主あるあるだ。

 

never young beach / どうでもいいけど

 

通称ネバヤン。Suchmosに成り切れなかったバンドって認識は改めないとダメでしょうか。よくテレビで見たのでそういう印象なんですけど。とりあえず、おしゃれっていう。

ボーカルが俳優の高橋一生の弟らしい。似てねーけど。

聴いてるだけでハッピーになるネバヤン。歌詞も良いよ。

 

ナンバーの 剥げている
車が行く その先は
ママのご飯 久しぶりだな
年をとった 犬を撫でる

 

あー 伸びた髪を「そろそろ切ったらどうなのよ?」って言われて思うんだ
僕もなんか 大人になった

 

≪どうでもいいけど≫

 

あー、どうでもいい歌詞。薬にも毒にもならん。水みたい。でも、どうでもいいけどこういう歌詞好きな人多いのでは?

何気ない日常的な、サラダ記念日的な、何でもないような事が幸せだった的な、二度とは戻れない的な。もう、戻れないんだよね……。

大人になるってこういうことかもよ。知らんけど。

 

 

amazarashi / 命にふさわしい

 

僕が歌詞に関する記事で、amazarashiを出さない訳がなく、なんならamazarashiについて書きたかったから、この記事を書いたまである。

 

失くした何かの埋め合わせを 探してばかりいるけど
そうじゃなく 喪失も正解と言えるような
逆転劇を期待してる そしてそれは決して不可能じゃない
途絶えた足跡も 旅路と呼べ

 

≪命にふさわしい≫

 

なにかコメントするのもおこがましい程に素晴らしい。誰もが抱いているであろう感覚を、これ程までに的確に言葉にする。さすがamazarashi大先生。 

たぶん、良い歌詞と思う人と、そう思わない人がいるだろうけど、この歌詞を良いと思わない人は勝ち組。間違いない。人生で石ころに躓いたこともないのだろう。きっと素晴らしい一生を送るでしょう。くたばれ。

で、良いと思った奴は、頑張ろう。逆転劇は起こせるはず。きっと。

 

 

終わり

 

良い歌詞を歌うバンドなんてもっともっといっぱいあるだろうけど、今回はここまで。

たった数行なのにすごい歌詞達だったと思う。全然意味わからんし普通と思った方は、なんかごめん。

でも、僕はそんな感受性の奴は嫌いです。ヤバT聴いて踊っててください。

 

良い歌詞 悪い歌詞 いろいろあるんだなぁ みつを。

 

じゃあ、また今度。 

 

 

小林太郎という若き天才

 

 

 

f:id:s-s-falilv:20171031192215p:plain

 

Linkin Parkのボーカル、チェスターが亡くなってから、三か月。

ロックスターはなぜ自ら命を絶つのだろうか。悲しい。ご冥福をお祈りいたします。そしてロックバンドのSNS、R.I.Pって書きがち。

 

ロックスターの死、と聞いて誰を思い浮かべるだろうか。

ジョン・レノンフレディ・マーキュリーシド・ビシャス、日本人ならHideを思い浮かべる人も多いかもしれない。

 

僕はカート・コバーンを思い浮かべる。

 

27歳の若さでショットガンで自殺した、Nirvanaのギターボーカル。彼を知ったのは、彼の死後なのだが、Nirvanaを初めて聴いたときの衝撃は凄かった。

これがロックか!となったのを覚えている。とにかく、かっこよかった。

 

そして和製カートともいえよう人物こそ、小林太郎である。

 

 

小林太郎という才能

 

 

Nirvanaの特徴と言えば、カートの声と、シンプルかつかっこいいギター、激しくも繊細さのある曲だと思うんですが、小林太郎にはそれらの要素が詰まっている。


 

youtu.be

音量と音質なんとかしろ、このやろう。TV画面直撮りのアホじゃねーんだから。公式なんですよ、コレ。

 

ともあれ、男でこの声嫌いな人いないでしょ。

カートを彷彿とさせるがなり声と、少しひずませた綺麗な高音。

ギターリフも印象的で、激情的なサウンドとそれに負けないボーカル。糞ダサフライングVもイケてる。

声質だけで才能丸出し。プラス歌唱力。このときなんと20歳。死ね。才能の海に溺れて死ね。

 

ボーカルは100%才能の世界で、いくら高い声が出ようと、ビブラートが凄かろうと、声質ってのは根本的には変えられない。ほとんどの人がそうだと思うが、ボーカリストに求めるものは技術より、声の質だろう。

その点、小林太郎は最高。 出来ることならこの声になりたい。日本人で一番かっこいいとさえ思える。

 

 

でも売れない

 

 

本当に良いものは勝手に売れる。というが、小林太郎は売れない。

最近はアマゾンプライムの、仮面ライダーアマゾンズの主題歌なんかを歌っていたけれど、売れない。

流行りの声でも、音楽性でもないが、Suchmosがあれほど急に売れたのであれば、小林太郎ももっと世間に認知されてもいいのではないだろうか。アシッドジャズが今頃また流行ったなら、グランジが来てもいいだろ。

 

この才能が日の目を見ないのは心が痛い。

 

上のPVで20歳だった小林太郎は、もう27歳だ。結婚もしたらしい。でも、彼の声と音楽は丸くなってなどいない。鋭く尖り続けている。

 

そして、カートが死んだのも27歳。早すぎる。

 

お前は早く売れろよ、小林太郎。凡人に成り下がる前に。

 

皆、聴けばいいのにな。

 

では。

 

 

MVに出てる女の子が可愛すぎる問題

 

 

youtu.be

 

KANA-BOONがアルバム出したってよ!もう一か月位経つけど。

KANA-BOONファンのみんなは聴いたかな? 

ていうか、今こいつらのファンっているのかな、最近見ないけど。時が経つって悲しいことね。

 

ちなみに僕はアルバムをまだ聴いていない(たぶん聴かずに一生を終える)けど、MVが上がってたから見ましたよ。

 

 

MVに出演している女の子、可愛すぎる問題

 

 

曲どうこうは後で書く。そんなことよりも大事なことがある。

このMVを見た9割以上の人間が最初に思ったことがあると思う。「この女の子かわいい」だ。残り1割はブスの僻み。ブスの僻み乙女。

 

MVに出てくる女の子はなぜこうも魅力的に映るのだろう。ココアシガレット的なもの食べているシーンとか、ポッキーのCMのガッキー並みに可愛い。

真面目な話、MVに出てる女の子は通常の1.5倍は可愛くなる。眉毛すごい濃いけど超可愛いもん。涙がでるわ。

なんなら、バラエティで見るガッキーより可愛いだろ。ごめん、嘘。

 

可愛い女の子が出ているMVは他にもたくさんあるが、僕が最初に思いついたのが、フレデリックのオドル―プ。

 

youtu.be

 

みんなはショート派? ロング派? 僕はどっちも!!

この曲の異常なまでのヒットは、曲の中毒性もさることながら、MVの女の子によって生み出されたものだと思う。おすすめのシーンは公園で水飲むところ。エロス。

可愛い子が踊ってたり薄着だったりしたら見るよそりゃ。

 

オドル―プのロングヘアの女の子、アリスムカイデっていう子なんだけど、この子はMV女優って言われるくらいMVに出演している。9mmとか空想委員会とか。

本業はモデルみたいなんだけど、絶対モデルやっている時より、MVに出演している時の方が可愛い。

 

将来的にはMV女優として生計を立てる人が出てくるかもしれない。

 

ほないこかもドラマじゃなくてMV女優くらいにしとけばいいのに。バラエティで見たらあまり可愛くなかったしな。何がさとうほなみじゃ。お前はドラム叩いてろ。

 

 

 KANA-BOON / 涙

 

 

女の子の話は終えて、曲の話をしたい。

率直な感想としては、邦ROCKの王道を突き進む良い曲だった。なんでファンが離れていったのか不思議なくらい。

 

KANA-BOONの一般的な印象って、四つ打ちでポップでキャッチ―なバンドか不倫だと思うんですよ。

正直KANA-BOONでまともに聴いたことあるのは、ないものねだりだけです、っていう人結構いるはず。

ほとんど僕もそうなんだけど、こういう「聴かせる」曲も書けたんですね。知らなかったです。

 

新しいことは一切していないんだけど、ストレートな歌詞に、泣きメロのギター弾かれちゃうと相当な数の日本人が好きになるだろう。

僕もKANA-BOONは基本的に嫌いなんだけど、この曲は好きな部類に入る。

ここまで王道な曲だと、嫌いという意見が出づらい。といっても、僕はVo.谷口の声が苦手なので好きにはなれないけど。

 

でもいい曲には変わりないので、ファンは彼らを支えてやってください。落ち目の時に支えてやるのがファンだ、とのび太も言ってました。不倫でいなくなったのか、その前から離れていったのかは知らんが、今が支え時ですよ。

え、谷口鮪が重くて支えられない? 大丈夫、今の彼は痩せてるからさ。

 

とはいえ、試しに新しいアルバム聴いてもいいかなと思える曲だったので、機会があれば聴きたいと思います。ちなみに僕は「機会があれば」と言って機会があったことはないです。いけたら行くは絶対に行かないです。

 

じゃあ、皆さんもKANA-BOONのNEWアルバムNAMiDA、機会があればぜひ。

 

 

Fear, and Loathing in Las Vegasという変態バンド

 

「fear and loathing in las vegas」の画像検索結果

たぶんアフリカでの撮影で部族の方が写りこんでしまったんだと思う。

 

 

Fear, and Loathing in Las Vegas、知っているだろうか。

この26文字もあるバンド名、どこかで見たことあるという人も少なくないかも。

 

上のアー写を見て、どんな曲を作るバンドか分かった方はいるだろうか。

分かった奴は超能力者か、ギュドンドンド族の人間。でも、そんな奴はいないと思うので、とりあえずPVを。

 

 

youtu.be

 

お分かりいただけただろうか。 

初期の名曲、Love at First Sight。通称、一目惚れ。

スクリーモにエレクトロの要素を取り入れた、ピコピコしてるスクリーモで「ピコリーモ」と呼ばれ、一時期ちょっとしたブームになった。というか、ラスベガスをパクったようなバンドが結構いた。今はもう見ないけど……。

 

そして、驚くことにこの曲を発表した時のメンバーの平均年齢は二十歳前後。めまいがする。おえっ。

バンドマンの若年化が激しい近年ではあるが、「メンバーの平均年齢〇〇歳!!」なんていう風に書かれているバンドの9割はすぐに消えているのが現状。この頃からおよそ7年もの間売れ続けるということは凄いことだ。 

 

 

癖になるダサさ

 

 

youtu.be

 

このPVを見れば大体の世界観が分かる。

ツインボーカルの謎ダンス、オートチューンを使用した高音ケロケロボイス、様々な表現をするスクリーム、最初っから最後までアクセル全開のサウンド、あと目に厳しい画。体調悪い時に見ると吐くから気を付けて。

 

 ラスベガスらしさ全開の曲なんだけど、一番らしい部分は途中のスクリームで「あたたたたたた~」って叫んでいる所だと思うんですよ。普通のバンドにあの発想は出来ないでしょう。北斗百烈拳だし。 ちなみに歌詞はついてないのでご安心を。

このPV以外では、カニ歩きをしたり、木に登ったり、マイクを咥えたり、三点倒立したりしている。最終的にはゴールデンボンバーみたいになるんじゃないかと危惧しております。

 

普通に考えるとダサいんだけど、ラスベガスマジックでかっこよく見えてしまう。それがラスベガスの魅力の一つ。

 

 

変態性

 

 

左クリーンボーカルSo、右ギターTaiki

 

 

ラスベガスは変態だ。いや、見た目の話じゃなくて、音楽性の話ですよ。

 

彼らは色々な音楽ジャンルを飲み込んで、ごちゃ混ぜにした曲を作っている。

 

食べ物で言うと、寿司とカレーとパクチーと北京ダック組み合わせたら、今までになかった旨い料理ができたって感じ。まさに奇跡。

ラスベガスの曲はパっと思いついただけで、メタル、EDM、ハードコア、パンク、JPOP、ファミコンなどの要素がある。これらの様々なジャンルの音楽をカオスに混ぜ合わせ、できているのがラスベガスの音楽だ。

しかも、ただ単純につぎはぎで作っているわけではなく、卓越したバランス感覚でミックスし完全オリジナルの曲を生み出す。

 

普通のバンドならあれだけの要素を加えたら、ごちゃごちゃした訳の分からない音楽になってしまう。

主婦レベルの奴が、寿司とカレーとパクチーと北京ダック組み合わせたら、それは間違いなく生ごみだ。

 

このバランス感覚こそラスベガス最大の武器であると僕は思う。そして、それこそが変態である所以だ。

 

 

終わりに

 

 

そしてそんなラスベガスが2年ぶりのアルバム、『New Sunrise』が10/25に発売します。買います。買いましょう。

僕がアフィリエイトやっていればアマゾンのリンクでも貼るんだけど、やってないので自分で調べて買ってくれ。

 

 

それでは。 

 

 

※レビューしました↓↓

rororock.hateblo.jp

 

 

UNISON SQUARE GARDENを聴いたら、ヒットの理由が分かりました

 

「ユニゾンスクエア アー写」の画像検索結果

 

 

ニゾンといえば、TIGER&BUNNYか血界戦線の人たちっていうイメージが強いと思う。かくいう僕もその一人。

僕の中でのユニゾンは、タイバニのオリオンをなぞるで知り、オリオンをなぞるで終わった。

残念ながら僕の家の貧弱なスピーカーではユニゾンの魅力は引き出せず、やたらポップなバンド、という認識しかしていなかった。

だから、たまにテレビやネットで名前を見ても「流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い」と思い、曲を聴かなかった僕を誰か殴ってきてください。

 

特徴のある歌詞

 

ニゾンの特徴として言葉遣いの変わった歌詞がある。

 

オリオンをなぞる こんな深い夜
つながりたい 離されたい つまり半信半疑あっちこっち
新未来を願う 空前絶後
言葉がもし、もし紡げるなら 時間が止まるよ

 

オリオンをなぞる

 

前記したオリオンをなぞるのサビの歌詞。

そもそも、オリオンをなぞるとはなんのことだろう。指で触れる? 目で見る?

新未来なんて言葉はないし、 半信半疑あっちこっちは語感が良すぎる。支点力点作用点くらい良い。

耳にしただけでは分かりにくく、歌詞カード見てもいまいち分からない。でも、音に乗せるのが上手いのか妙に印象に残る歌詞。

 

 

スリーピースバンドということ

  

 

ニゾンはギターボーカル、ベース、ドラムの三人編成。スリーピースのバンドなんだけど、やっぱりスリーピースってどうしても音が薄くなる。楽器の数が少ないから当たり前なんだけど。

しかも、歌いながら弾かないといけないのでシンプルなフレーズが多くなりがち。だから、僕はあまり聴かない。僕はキッズなので、頭の悪そうな足し算の(音の数が多い)音楽ばかり聴いている。人間はいつになればクラシックとか聴くようになるんですか、教えてください。

 

で、ユニゾンなんだけど、彼らは引き算の音楽なんですよ。

 

youtu.be

 

 一番のヒット曲、シュガーソングとビターステップ

聴いてもらえれば分かる通り、イントロでは軽快でポップなギターを鳴らすが、Aメロではベースとドラムのみで進行する。

これはベース、ドラムの技術があるのは勿論だけど、スリーピースという制限を逆手に取った表現。それにしてもベースが動く動く。物理的にも。作詞作曲やっているらしいし、やるなベーシスト田淵智也

 

スリーピースバンドはベースが一番重要だと思っている。なんなら、ベースに十分な技術がなければ、スリーピースのバンドは聴く必要ないとまで言える。

それくらい、スリーピースバンドに於けるベースがもつ役割は大きい。ユニゾンはその点、あれくらいベースが派手な働きをするのであれば、十二分だろう。なんなら少しウザったいくらい。

 

あとはボーカル。音が少ないってことはボーカルにフィーチャーすることが多くなるんだけど、少し癖があって、あの高音であのルックス。しかも早稲田卒らしい。さらには帰国子女。うむ、控えめに言って天国に行ってほしい。

 

王道中の王道

 

ご飯食べててたまに「普通にうまい」っていう人いるけど、これって褒めてるのかなんなのか分からない。想像は超えてこないけどうまい、くらいか。

 

で、ユニゾンなんだけど、彼らの音楽って王道なんですよ。邦ROCKの王道中の王道。悪く言えばありきたり。

 

じゃあ、なぜ彼らの音楽がヒットしたのか。

 

それは単純明快。純粋な曲のクオリティの高さ。ユニゾンの曲は「普通に良い曲」なんです。

欠点を書こうにも書けない、完璧感。派手さは少ないが、すっーと飲み込める曲達。

欠点があるとすればボーカルの癖があまり好きじゃないくらい。ただその癖も、ユニゾンの曲にあっているので何も言えないし……。

 

ニゾンの初めて聴くのにもかかわらず、耳なじみの良い楽曲はクオリティの高さに起因しているのだと思う。しかも、ただ聴きやすいんじゃなくて、ヘンテコな歌詞(褒めてるよ)が違和感の引っ掛かりになって、印象深くなる。

ベースラインやドラムのしっかりとした土台のお蔭で、スリーピースなのにも関わらず聴くたびに発見があるのも、ある種の中毒性のような感覚を生み出しているのだろう。

 

キャッチ―でポップなサウンド。

ボーカルの爽やかなルックスと声。

しっかりとしたベースとドラム。

印象的な歌詞。

 

売れる理由は揃っている。 

 

UNISON SQUARE GARDENは最高に普通なバンドだ。